2013年09月25日(水)
東邦産業株式会社
ヒノキが有名な尾鷲で、捨てられてしまうだけだったヒノキのおが粉を土台の主素材に使用してエリンギ作りをされている会社。エリンギ収穫後の土台は殺菌釜の燃料として再利用したり、地元の農家さんが肥料として畑にまくなど、資源循環に積極的に取り組んでいます。また、作業の一部を知的障害者の施設へ委託しているそう。
今回、一般公開を初めて引き受けてくださいました。
〒519ー3673 尾鷲市矢浜大道1010-1
TEL:0597-25-1717 /FAX:0597-25-1718
★第6弾のスタートです!
早いものでエシカルツアーも6回目を迎えるに至りました!これまでのツアーの中で最南となった今回のツアーには、鈴鹿~尾鷲まで様々な地域から参加者が集まってくれました。
尾鷲市の東邦産業株式会社さんは中部電力が100%出資してできた、少し変わった会社です。まずはご担当していただいた柴田常務から会社設立の流れなどを話していただきました。「もったいない」の精神が深く根付いている会社のようです。「もったいない」ってエシカルな考え方ですよね☆
分かりやすい資料もご用意いただいたので、皆さん資料を見ながら柴田常務のお話を聞かれていました。メモもたくさんとっていらっしゃいました~☆
エリンギが育つ土台作りから収穫・販売に至るまでの流れも、写真を見ながら説明していただきました。土台作り~収穫・販売までにおよそ45日かかるそうです。
★実際に工場へ
続いて外で作業を見せていただきました。ここからは柴田常務と中村工場長が案内してくださいます。まずはエリンギが育つ土台『培地』として使われるヒノキのおが粉が保管されているところへ。
左の写真の、右奥の方で山になっている黄土色のものがおが粉です。そのおが粉に小麦のぬかやトウモロコシの芯などを混ぜ合わせて培地作りをするそうです。右上の小さい写真に写っているのが培地を混ぜ合わせている機械。1回の作業でポット8600本分以上が賄えるそうで、それを1日に3回行うんですって!
ポットに培地を詰める機械です。牛乳瓶みたいな形の容器がポットです。これに培地を詰めて、最終的にポットの上部にエリンギがにょきにょきっと生えてくるんですね。しいたけみたいな土台をイメージしていたら全く違ってびっくりです。
培地を流し込んで、ぎゅっと押さえると同時に種菌を接種する穴を真ん中に空けています。この後ポットは左側へ流れていって、ふたが閉められます。
さて、ふたが閉まって積み上げられたポットたち。色んな素材を混ぜ合わせている培地には雑菌もいます。そのままでは雑菌に弱いエリンギの成長を阻害する原因になってしまうので、まずはこの培地の入ったポットを高温殺菌釜に入れて5時間も加熱してしまいます。加熱には収穫を終えてポットから掻き出された培地が燃料として使われていますよ~!
写真右奥にある大きな箱型の物が高温殺菌釜。この釜は『入口』と『出口』が別になっていて、殺菌を終えたポットたちは出口専用の扉から無菌室へ移動。その無菌室で種菌の接種から収穫まで行われます。
無菌室で行われている工程の、各段階を代表して出してもらったポットたちです☆
[上の写真の一番右下から]
・ふたがついているものが高温殺菌釜から出たもの
[順番に左へ移動して]
・種菌を接種したもの
(白いふわふわしたのが表面に見えてますね)
・ポット全体に菌糸がまわったもの
(培地の色が全体的に白っぽくなってます!)
・表面の種菌を削り、刺激を与えたもの
(菌掻というこの作業で発芽を促します)
・2列目の右側が、発芽したもの
(小さいエリンギが生えてきました)
・その隣がご覧の通り、エリンギ!
(隣の小さいエリンギから、3日後の姿だそうですよ…恐ろしいまでの成長スピードです)
皆さん初めて見るエリンギの実態に大興奮!シャッター音の嵐です。
「収穫し終わった培地からはもう生えてこないんですか?」とか「この小さいエリンギから大きなエリンギになるまでは何日くらいですか?」とか、たくさんの質問も出ました!(後者の質問の答えが「3日くらい」だったわけです)
★人の手でパック詰め
手作業で収穫されたエリンギたちは、手作業でパック詰めされて出荷されます。
メイン商品『ひのきっこ』は2本で100gになるように重さを量ります。熟練の手にかかればパパッと量ってパパっと詰められていくそうです。
エリンギといえば大きいのと小さいのがセットになっているイメージでしたが、東邦産業さんのは同程度のサイズが2本セットになっています。小さいものは300gになるよう袋詰めされて販売されるんですって。
生ものなので、収穫後は速やかに出荷するとのこと。在庫がだぶつくと、市場に出回る時には品質が落ちてしまうから、とお話しして下さいました。
★ポットを持って記念撮影
エリンギ収穫体験の前に、それぞれポットを持って記念撮影をさせていただきました。見ていただくと分かると思いますが、1本だけどどーんと生えているものと2本生えているものと、2パターンありますね。2本で生えているものでも立派でしたが、1本だけのものは本当に大きかったです…。この時ももちろんシャッター音の嵐でしたよ!
★さぁ!収穫体験だ!
もぎ取るのは簡単。花を手折るような感覚です。って言っても花に比べると太いんで、手折り甲斐もあると言いますか(笑)皆さん初めての経験で、エリンギが培地から離れた時にはいい笑顔がいっぱい出てました!
★試食&お買いもの。そして終了へ
試食させていただいたのは「エリンギの佃煮」!
これがもう美味しくって!とてもしっかりした歯応えで、ご飯のお供にもお酒のおつまみにも大満足です。
販売にはこの佃煮はもちろん、生のエリンギ、保湿クリーム、ヒノキオイルのスプレーが登場。皆さんたくさんのお買い上げでした。
その後は参加者の皆さんにアンケートにご協力いただき、最後に柴田常務からもご挨拶をいただいて結びとなりました。
東邦産業さんの社屋は国道からは見えない場所に建っていて、誰もが「あぁ、あそこかぁ」と知っているようなところではありません。でも、今回足を運んだことで、次に近くを通るときには「あそこで今日もエリンギが作られてるんだな」と思ってもらい、ご家族やお友達にもぜひ伝えていって欲しいと思います。
ご参加いただいた皆さん、東邦産業株式会社の皆さん、ありがとうございました!!
2020年度より独立行政法人環境再生保全機構の助成金にて
「エシカル消費の啓発活動事業~消費者にできる身近な SDGsとして伝え広げる~ 」と題し、
3つの切り口からエシカル消費の啓発活動を実施させていただきます
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から